「女の勘」以外に、もう一つの勘

判断と意思決定の合理的なモデルに挑戦し、心理学の独創的な研究でノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、現代において最も重要な思想家の1人です。

「Thinking、Fast and Slow」では、カーネマンが私たちを画期的な心のツアーに連れて行き、私たちの考え方を推進する2つのシステムについて説明します。システム1は高速で、直感的で、感情的で、所謂カンに近いもの。システム2は、より遅く、より慎重で、より論理的です。有名な質問を例題として見てみましょう。

野球のバットとボールの価格は合わせて1.10ドルで、バットの価格はボールより1ドル高くなります。ボールの費用はいくらですか?

あなたの答え:0.10ドル。では、ちょっと計算してきましょう。バットは1ドル高いので、1ドル+0.10ドルでバットは1.10ドルになり、ボールの値段を足していくと、全体で1.20ドルになってしまいます。(実際の答えは0.05ドルです)。別の例を見てみましょう。

これは旅行者への保険に関する調査です。貴方はどちらをもっと多く支払いますか?

A:何らかの理由で死亡した場合に10万ドルが貰える保険。

B:テロ事件で死亡した場合に10万ドルが貰える保険。

調査結果はBでした。明らかにロジカルではありませんが、参加者がテロをどれだけ恐れているかを示しています。

最後の例:

A:あなたはどのくらい幸せですか?先月は何日行ったのですか?

B:先月は何日行ったのですか?あなたはどれくらい幸せですか?

これは単純に質問の順序を変えただけですが、Aを質問した場合、研究者はデート回数と幸福のレベルの間に相関関係を発見しませんでしたが、Bの場合、相関関係は0.66です。

これらの例は、システム1が私たちの思考にどのように影響するかを示していますが、実際はシステム1だからといって、必ずしも間違っているわけではありません。十分な訓練を受けていれば、反射的に正しく答えられる可能性があるからです。

システム1は「貴方の身に起きた事」のようなもので、自分にコントロールがなく、「喜怒哀楽」のような感情や直感である。プロのピアニストが雑談や数学の問題を解いたりしながら曲を演奏できるように、その曲を既にピアニストの一部になり、手と指がほぼセミオートの状態になっている。「音楽がピアニストに舞い降りた」という表現のが近いかもしれません。

とはいえ、システム2をより頻繁に使用して、危険から身を守ったり、偽りを看破出来るようなスキルを取得するため、訓練する必要があります。特に、私たちが自信に満ちた人と交流した際、私達はその人の「自信」に潜在意識的に影響され、「説得力があって、安心させられる」と盲目に信用したくなります。しかし、この「主観的自信」と呼ばれるものは非常に危険です。

それは判断ではなく感情です。それはシステム1であり、スムーズな会話やボディーランゲージを感覚的に肯定し、その人が作り出したストーリーの一貫性を評価します。これほど怖いものはありません。何故なら、データや証拠の支えがなくても、非常に一貫性があるストーリーは作れるからです。したがって、「自信」は自分自身または他の誰かを信頼出来るかどうかの指標にはなりません。(本能的には拒めまないのが悲しい所ですが)

この主観的な自信を最大限に持ち、それを最大限に生かした人は誰でしょう?

About Dan Zen Learning

断然ラーニングはシリアル・アントレプレナー、IT業界の営業とマーケティングを熟知し、12年日本、10年台湾、6年北京での仕事経験を持つトライリンガル、毎日何らかを学んでいるダンより提供。
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